前のスタジオの時、せいこうさんに局の人がお願いしていたインタビューがアップされた。
全文は、ぜひ、上のアニマルプラネットのサイトで読んでもらうとして、今日はスタッフとして「ココっに注目!」と思う所をピックアップしてみた。
せいこうさん「・・・最初にスタッフの方から「クマにします」と言われたので、「あ、そうですか」という感じだったんですが(笑)。とにかくクマ吉を動かしている友松さ
んが優秀ですね。」
友松さんというのは人形劇団ひとみ座の人で、森山編集長とアニーのパペットを動かして下さっている操演(そうえん)さんです。
せいこうさん「・・・友松さんは僕のセリフを聞きながら、僕はクマ吉の動きを見ながら収録をするわけです
が、僕がわざと突飛なことをしたりアドリブを言っても、必ずついてくる。友松さんからも「今はこんな感じで」という無言のメッセージが伝わってくる。名人
が動かす人形に声をつけていると、即興なのに、最初から台本にあったんじゃないか、というような奇跡が次々と起きるわけです。」
そうなんです。奇跡って書いてあって「さすがにこれは大げさだろ」って思う人がいるかもしれないけど、現場に居る我々が「これは奇跡だな」と思う瞬間が何回もある。それだけこの二人の生み出す世界はすごい。せいこうさんの声と、友松さんの動きが一体化して、森山編集長やアニーが、本当にそこに生きて存在しているって感じがするだよね。
二人のすごさは、制作の裏話が分かると、実感が湧く。
まず、せいこうさんと友松さんの二人は、事前に打合せを一切しない。ようするに「僕はこう動きます」とか「俺はここでこう言うよ」みたいな、声と動きを合わせる打合せはしない。そして、リハは、あくまでカメラの動きを決めるためにあっさりやる。(ちなみに、せいこうさんはリハと本番では必ず違うことを言う) そして、本番になるとせいこうさんは台本に必ず「アドリブ」を入れる。
しかし、そのアドリブに友松さんが操る森山編集長は必ず付いてくる。いや正確に言うと、時々、せいこうさんの言うことを先読みして動く。
きっと、この二人は、私達スタッフには分からない、別の次元でキャッチボールをしているんだと思う。それは、打合せなんかで確認し合うレベルでは生まれない、もっと瞬間的で、もっと研ぎ澄まされたプロ同士のやりとりなんだと思う。例えて言えば、ジャズの名プレーヤー同士のアドリブみたいなものなのかもしれない。
このやりとりは、ものすごく高い緊張の中で行われるもののようで、だから友松さんは1シーンを撮り終えると、汗を全身にびっしょりとかいて、そして次のシーンが始まるまで、気が抜けたみたいにボーっとしている。(時々、私達スタッフが声をかけてもわからないほど)
毎回スタジオでこの二人のやりとりを見ていると、ものすごく幸せな気持ちになるし、そして同時に、ちょっと嫉妬する。だって、同じ場所にいるのに、自分達はあの世界にはまだ辿りつけていないし、そして、いつになったら、その世界に入れるのか、まったくわからないからだ。
番組見ている人にも、二人のすごさはきっと伝わると思う。
多分、それはまったく別の形で。
「森山編集長みたいな、上司がいるといいな」、とか
「アニーって本当にカワイイよね」
・・・みたいな形で。